7月 30th, 2018 Posted 12:00 AM
「大きな仕事」をして、夜は従兄弟と夕食。
彼には大阪大学で招聘教授をしてもらっていました。
今年3月31日に私も阪大をようやく辞めました。
来年には私も70歳になります。彼は一つ歳下です。
彼は東大を出て宇宙開発事業団からヒューストンに行き、
私も彼のヒューストン・NASAに行きました。
NASA・NASUDA・ESAで創った彼の事務所も
あのいわゆる「ひまわり」の開発をやっていました。
それからH2Aロケットなどで。
それから統合されたJAXAに行き、
彼がおそらく宇宙工学での信頼・安全性の権威でした。
彼の論文は「公約論文」なので、阪大では読める教授はいませんでした。
どこまでは私にも不明ですが条約国家間でしか読めない論文もあり、
私が医学系研究科では、「信頼・安全性」で加わってもらいました。
いつでも相互に「・・・ちゃん」とか言い合っているので、
ワイフには,気持ちが悪いとか言われています。
今回もある民間人のロケット失敗なども話合いました。
「どれだけ失敗するか?」が問題でした。
私の予想では、相当の経験者がいなければあのロケットは失敗します。
私は彼から「危機管理はできない」ということで、
私は「危機解決プロジェクト」をやっていました。
さらに「リコール」は宇宙工学では絶対にやらない、ということは、
デザインにとって大きなテーマです。
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1月 26th, 2016 Posted 12:00 AM
宇宙工学とデザインの関係は、まだまだ双方から、
お互いのとりあえず話題が語られることがありません。
話題ゆえ応答、そして課題ゆえ回答、問題ゆえ解答です。
昨年から、宇宙工学とデザインを私が主宰する「KK塾」で、
それも私のいとこ(父の姉の息子)と講演会をしています。
宇宙工学といっても、その最大の問題点である
「信頼・安全性工学」という宇宙工学のさらに専門からの話です。
まず、何と言っても宇宙工学では、
「修理を一切しないで寿命どおり」しかも一日24時間稼働の
それもシステム設計どおりのモノづくりでなければなりません。
いとこ・長谷川秀夫工学博士は航空工学から、
宇宙開発事業団時代は、ヒューストンにてNASDAの所長として
NASA・NASDA・ESA合同で
宇宙実験棟「きぼう」の実質統括設計者。
最初の宇宙飛行士・毛利氏を飛ばした責任者でした。
以後も、H2Aロケットやはやぶさに関わってきたディレクターであり、
現在はJAXAから宇宙開発機器の発注管理企業の社長です。
信頼・安全性というのは、
何と言っても「修理・修繕無し」が鉄則であり、
たとえ話でいえば、「手術は不成功でも患者は助かる」ということです。
そのためには、「知見」の裏付けが詳細に求められることになります。
なんといっても無事故・無修理・完全であるモノとシステムづくりです。
所詮、
人間が創り出すモノは失敗して当然ということは無視する世界観です。
「知見」とは、知識と見識をさらに深度を求めて、
知識と知恵は経験からの帰納的な結論に対して、
さらにどこまでも想定外を完全無欠化するという工程が
「組織」の組み立て・運用・維持が必須だということです。
それは想像力を果敢に発揮してしかも知恵や見識をさらに完璧にすること。
なぜならば、
宇宙工学での危機システムの部品点数は200万点をPDCAという方式。
Plan→Do→Check→Actionという手続きがあるそうです。
これは現代のモノづくり全てに適合した考え方です。
そのために、
「勘」を取り囲む「観」・「看」・「鑑」・「関」・「感」が配置された
「知見」は、まず、
ハードがあってそれをソフトでどこまで支援出来るかという
「事故シナリオ」が中軸です。
あくまでの「怖がる」ことの重要さというのは、
デザインでの問題解決以前に、問題提起があるのですが
スペキュラティブデザインというような軽さはありませんでした。
あくまでも無事故で無事なモノづくりを
デザインは宇宙工学から学び取らなければならないということでした。
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5月 30th, 2013 Posted 12:00 AM
ロケットは、その形態において、
「グッドデザインであるかどうか?」、という質問がありました。
理由は、ロケットの形態は、素晴らしく「機能的」だからです。
しかし、ロケットは宇宙探査や宇宙衛星飛行支援だけでなく、
ミサイルとなって兵器にもなる怖い存在です。
そうなると、ミサイルも「グッドデザインになる」という論理は、
本質的なデザインの効能=社会的な存在へのデザイン貢献が、
とても不安定で人命剥奪モノになってしまいます。
この問題を70年代から国際的なデザイン界で問われながら、
未だに最適解を見つけずに曖昧だと思ってきました。
私は最適解として、兵器のデザインは「人命脅迫」という問題、
つまり、倫理性抹消=殺人兵器であるモノは、
絶対にグッドデザインではないと考えてきています。
だから、わが国の技術的な結集からは、
H2Aロケットは、あくまでもミサイルではありませんから、
グッドデザインだと認定しています。
その証拠に、宇宙探査衛星・はやぶさと、
砕氷船・しらせも、無論、わが国の最高技術の象徴的な存在です。
しらせは、私がShip of the yearでプレゼンを見て、
とても感動して授賞しました。
さて、この三つのモノは、すべてが兵器になりうるモノです。
ロケットは、ミサイルとなって人命破壊が可能であり、
探査衛星は、諜報兵器となって軍事には不可欠のモノになります。
それは、砕氷船も軍艦製造に直結しているということです。
しかし、わが国は決して軍事国家を目指しているわけではなくて、
衛星探査のロケットも、衛星も宇宙探査目的のモノです。
砕氷船は、あくまでも南極や北極の探査船にすぎません。
そして、私にとっては個人的にも、
H2Aロケットや宇宙開発は、私のいとこが関与しています。
宇宙開発事業団(NASDA)から、
現在は宇宙航空研究開発機構(JAXA)の執行役員を務めました。
彼は、安全信頼工学の日本の代表者です。
わが国の最高技術は、
すべてが、人類の平和思想に包まれた「夢の実現」そのものが、
最高技術の象徴だということです。
それは最高技術とデザインが、
倫理的な最適解を目指してるという証明だと考えています。
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