kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘外国人’


『「Ship of theYear」の審査結果も負けている』


   


     7月 4th, 2019  Posted 12:00 AM

今年2019年の「Ship of the Year 2018」の審査です。
私は70歳ですが、審査委員として最も若いのです。
そして、この審査は、相当に海の知識の専門性を要します。
また各審査委員の専門もバリエーションに富んでいます。
私自身も、浮力や船の重心、船底形状、走行特性など、
この審査に関わり10年で深まりました。
海図が全部頭に入っている船長組合の名誉会長が
プレゼ担当者に投げかける
「それで走行できるのか?」という質問への回答は
それこそ大変だと私は思っています。
今、船舶事業は不況です。
また日本の漁業も衰退しています。
遠洋漁業の日本の法律が、
中国や韓国ですべて壊されています。
成長していない魚を必ず海に戻す日本に対して、
彼らは魚を捕り放題です。
こんなことをしていたら、地球の海に魚はいなくなるでしょう。
そんな中70年ぶりに改正漁業法が成立し2020年施工されます。
日本の漁業生産量の底上げと漁業資源の回復を期待しています。
世界において船舶は1位だったのが6位となり、
船を依頼する日本企業はいなくなることを予測しています。
ますます航海では外国人労働者が圧倒的に増えています。
私は、船舶の技術に、
もっと他の産業を入れるべきだと主張しています。

* 今年の審査結果


目次を見る

『「たまごっち」には使用価値だけがあった』


   


     8月 8th, 2018  Posted 12:00 AM

1996年に「たまごっち=tamagotchi」が生まれた時に、
名古屋市立大学芸術工学部が新設されました。
多分、私は流行だろうと思っていて
全くたまごっちには興味がありませんでした。
ところが、今回も自分の持ち物を終活しようと思っていたら、
これだけのたまごっちが出てきました。
人間は、生まれてきたときは何にも持っていません。
しかし、死んでいくときも、何にも持っていけないのにも関わらず、
どれだけのモノを自分は持っているのだろうということを知りました。
本当は、たまごっちを外国人がやっていたので、
私はこれの収集をしだしたのです。
これは流行として、その時代には大変な使用価値がありました。
その時には使用価値だけがこの商品にあり、
その後は大変な在庫にもなったようです。
したがって、もう一つの交換価値はなかったのだろうと思います。
このたまごっち=tamagotiは海外にも盛大に売れましたが、
今後は、交換価値は、
おそらくオークションでのみ出てくるかもしれません。
単なる卵の中で食事を与えたりしながら、やがては天使になり、
それからメッセージがあったりというようなことを思い出します。
そんなこともあって私は海外の友人にも頼んで
海外のモノを使用していました。
それこそ、使用価値だけで流行化したモノでは
もう一つの交換価値はありません。
そんなことからかつて私が取り組んでいた工業デザインでは、
Aurexが未だにオークションに出てきますし、
私がフリーになったモノは商品として出て来ています。
どれか、たまごっちは使用価値一つをやってみようと思っています。


目次を見る