『残してくれたことば=書籍表紙のアイコンが似合った男』
3月 20th, 2014 Posted 12:04 AM
今日、藤巻氏はこの世から、あの世へ「死者の書」によれば、
49日の旅路に向かうでしょう。
彼の自宅で本当に彼の正装で眠る姿で、現実=彼の死を自覚しました。
私の前では、二つの表情がありました。
出逢えば、人なつっこい笑顔、ところが、私が真面目な話をし出すと、
まさに直立不動かと思うほど、それもエネルギッシュな姿でした。
54年間、おおよそ30年間に彼は著作を残して逝きました。
彼が自宅で横たわる枕元にも数冊の諸作がありました。
あらためて彼の著作を見直してみると、ほとんどの著作には、
イガグリ頭で、笑顔がそのまま表紙のアイコンになっています。
まさに「商売人」と言っても、彼の「商売のエッセンス」にどれだけ多くの
ファン=読者を持ったことでしょうか。
マーケッティング=商売そのものを彼は活き活き元気に語れた男です。
これが彼の体験と未来への想いのホンの一部だったと思います。
出来るならば、もう一度、彼のことばに沈み込んでみたいと思います。
商売まっしぐらの中に、ファッションを根幹にして、
デザインへ真正面に取り組もうと私に質問をぶつけていました。
そのとき、彼がハッとしたときには、至極真面目な表情になります。
私は、そんな彼を見たくて、相当にお説教もしたものでした。
納得したときには、もうこぼれるような笑顔は、
元気そのもののまさに表紙のアイコンでした。
彼の死に出逢ったとき、「藤巻、これはないだろう!」、
私は最初にそう呼ばざるをえませんでした。
見せたかった「繊維の本質・感性評価」のために、
昨夜は、ふるさと福井で繊維の記号開発メンバーに言いました。
かつての織物職人は、真っ暗闇の倉庫の中で、
繊維の中に両手を入れれば、
それが、どんな反物であったかがすぐに分かっていました。
この基準化と標準化を私は成し遂げるつもりです。
それが、笑顔の藤巻氏への私なりの役割だと思っているからです。
Tags: 基準化と標準化、記号開発、繊維の本質・感性評価、表紙のアイコン、デザイン、ファッション、マーケッティング=商売、商売のエッセンス、イガグリ頭、彼の死、49日、「死者の書」、
Posted in 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ
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