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「ヘッドホンから始まりました・・・」


   


     12月 4th, 2011  Posted 12:00 AM

良い音を聴きたい。
素晴らしい音環境に包まれたい。
だから・・・
これが私のオーディオ世界に入っていったきっかけでした。
のめり込んでいったのは美大時代でしたが、
当時、とても高額だったステレオシステムは持てませんでした。
2chのテープデッキとトリオ(Kenwood)のヘッドホンで、
10本ほどのJazzとRockのmusic-tapeだけでした。
プロのデザイナーになるデザイン対象は「音と光」を選びました。
幸いにして主任教授の指示(命令)で入社した東芝は、
Aurexブランドを立ち上げ、
そのブランドマークからビジュアルアイデンティティまで担当できました。
そしてAurexに新しいオーディオ製品開発分野では、
当時の東芝には「エレクトレットコンデンサー技術」があり、
カートリッジ・マイク・ヘッドホンの商品化の企画から関与できました。
しかし、ヘッドホンは頭部と耳部に装着する機器開発は
デザインの根本から研究しなければなりませんでした。
まず頭部の大きさから耳の形態、
そうして装着感という性能が局部空間での再生音響を
デザインでどこまで機能性を引き出せるのだろうか、
これがテーマでした。
頭部の大きさはジェット戦闘機のヘルメット資料から学びました。
耳への装着感は、ヘッドホン重量・当時は平均300gもあり、
耳部への圧着感についてもある法則を見つけました。
この経験が眼鏡フレームデザインに応用することができました。
今でもヘッドホンは手にとっただけで圧着性の製品性能が判断可能です。
重量は150g(今では考えられない重量)をめざした苦労がありました。
またエレクトレットコンデンサー技術開発を現場で見ていたこと、
これが「素材開発」のプロセスを学んだ一つの経験でした。
今やiPodでのHiFi再生では、ヘッドホンは要です。
私自身どれだけのヘッドホンを試して現在に至っているかを紹介します。
最近、Bowers & Wilkinsを試聴しています。

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