6月 28th, 2015 Posted 12:00 AM
裏面にマグネットが塗布されたモノは
シート・ボード・パッド、そしてノートと呼ばれる、
商品シリーズとして展開されました。
シートは携帯用のホワイトボードとして、
いわゆる黒板的な文房具として登場してからほぼ半世紀?
かもしれません。
この競合商品の市場競争を見てきた経緯があります。
そして、ノートと明示されたマグネット塗布の付箋的な、
「ノート」によって、
このシリーズは、単純には大きさ違いでしかありませんが
明確な文房具としてのポジションを決定したと評価できます。
なぜなら、携帯できるホワイトボードは、ただの黒板的なモノでした。
それなりには黒板的な用途であり、
それなりの用途的な感動はわずかだったはずですが、
それがボードになり、パッドになり、
適合したノートというマグネット塗布された適切な大きさが、
まるで付箋的な形式をこの商品で語ってくれています。
おそらく、この商品シリーズを決定づけたことが、
文房具として、何に使うべきか、というよりも、
どのようなために使うかを与えてくれるモノになっています。
言い換えると、Whatのためのモノから、
Howを紡ぎ出してくれる思考を
再質問してくれるモノとしての文具になっているということです。
おそらく、商品シリーズは、
大きさとカラーと材質でシリーズ化は可能です。
シリーズ化を成し遂げる根本としての大きさが、
同じ材質に限定されても、カラー化は使い勝手でも、
どのようなために使うべきかを問いかけてくれます。
この重要さを明快に与えてくれるマグネット塗布されて
「くっついてしまう」から、
新しい使い方を再考させてくれるモノになっています。
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Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務
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3月 13th, 2012 Posted 12:00 AM
「ウェッジウッド」は英国では
コーポレート・アイデンティティによる企業経営のお手本でした。
C.I.を根本にした企業ゆえに、ものづくりは無論のこと、
労使関係から顧客管理までが理想的な企業だったと評価しています。
この企業のC.I.が世界的な
企業経営でのC.I.戦略に適用されてきたと思います。
しかし、2009年、この企業が経営破綻しました。
私は大きなショックとともに、
資本主義経済社会の終焉を
この企業の商品展開そのものの時代が終わっていく実感を感じました。
「アストバリー」と呼ばれる商品シリーズがあります。
現代おそらく最高の陶磁器技術によって最も高額な商品だと思います。
フルセットで1000万というほどの陶磁器です。
22金仕上げのこの商品は、すでに美術工芸品です。
商品価格で高級品というのは、私の美学性では相容れないことですが、
ティーポットが50万円、ティーカップ・ソーサーが25万円、
この市場価格というだけの陶磁器表現だろうか、
このことを詳細に検討してみる必要があります。
そうしてもっと重大な問題は、
陶磁器産業そのものが現代性を失ってきているという現実です。
これはわが国の陶磁器産業・伝統的陶磁器産地の
経済的な生き残り方を見い出す必要があります。
これまでの陶磁器有名ブランドさえも
ブランド価値を怪しくしているのです。
むしろエルメスの陶磁器が世界中の陶磁器技術を、
ブランド存続価値に見事に取り込んでいます。
したがって、私もこのアストバリーは
一つづつコレクションにして、詳細な検討をしてきました。
日常使いには緊張させられるほどのモノです。
けれども、この商品を所有し使用して、
その傍に私の陶磁器へのアイディアや発想、
そしてプロトタイプを置いて比較することが実務だと思ってきました。
このアストバリーから見えてくるのは、これだけの技術であっても、
その商品価値は世界的にも見限られたのでしょう。
ある意味で、
陶磁器の新素材開発・釉薬・焼成・仕上げなどを革新しなかったことです。
すでに陶磁器は一方ではセラミックス技術や、
釉薬での化学反応だけではなく電解質内変化など、
もっと陶磁器産業の根本変革が
あることに到達してこなかったからと考えます。
私はその革新をデザイン手法で導入したいと思っています。
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Posted in 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ
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