kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘危険物’


「安全と安心・デザインの不在か非在か」


   


     8月 20th, 2013  Posted 12:00 AM

夏の連休には悲しいかな大事件が頻発します。
花火大会は日本の風情です。この風情が大惨事とは?
大爆発・大火事・大火傷、すでに3名が死去と聞きます。
発電エンジンへのガソリン給油とそのタンクに大問題です。
報道されているガソリンタンクを見ると、
私は、デザインがあったのだろうか?と考えます。
デザイン無くて、経験からの設計であればデザイン不在です。
これは危険極まりなくて、使い勝手からも必ず危険物です。
もし、デザインされているとするなら、デザインは非在です。
単なる、「格好良さ」、まったく不要なスタイルデザインです。
若い時は、登山用具でホエーブスというガソリンコンロを
ガソリンを蒸気化して使っていましたから、
一回、鉢ノ木岳付近で山火事寸前を経験しました。だから、
無人化しているガソリンスタンドは超危険だと思っていました。
ただ、ガソリンタンクゆえ「赤い塗装」と二つのキャップでは、
デザインの不在と非在両方からも設計どころかデザイン破綻です。
これは徹底的にデザインのやり直しが必要な物件です。
使い勝手から言っても、ユーザビリティは、
必ず、蒸気排気口を緩めること・・・そのキャップがこれ?、
ガソリン挿入口キャップ、挿入口そのものの対策はゼロです。
ガソリン発電エンジンの購入を検討しているときに、
このエンジンデザインにも欲しいモノは全くありませんでした。
ガソリンタンクも、素材からタンク構造的にも、
熱遮断、爆発防止、蒸気廃棄などデザイン仕様は難しいモノです。
ガソリンは、エネルギー源材料としてはすでに当然な物ですが、
その収容カプセルのデザインは、もう一度やり直しが必要です。
これこそ、「危機管理」の制度的な検証の合格品が希求されます。
「安全・安心」いづれも「安」という文字にその原意があります。
「安」とは、女性を屋根の下にて保護している象形です。
女性は世代交代をする人間にいて大切な存在ゆえ、
屋根構えの中で、絶対に危険なことから護りぬく存在なのです。
私は、現在のガソリン系商品の徹底的なデザインと、
その制度設計には、「デザインありき」を最前提と考えます。


目次を見る

「ソムリエナイフの歴史的進化は普遍的です」


   


     8月 11th, 2012  Posted 12:00 AM

私は左右利きです。が、基本的には左利きが進化しました。
世の中には「左利き用」ツールが最近では増えてきましたが、
私の子ども時代はほとんどありませんでした。
だから、ハサミも左利き用ハサミはかえって私には使いづらいのです。
ところで、ワインオープナーは様々に改善されてきました。
最近では空気圧を使って簡単に開けることが出来るようになりました。
私は越前打刃物あってこそ、
デザイナーとして再起できたと思っていますから、
あらゆるナイフを一応は使い、さらに使いこなすことを目標としています。
そこで、ソムリエナイフには
レフトハンドと呼ばれる「左利き用」(右写真下)があります。
ソムリエナイフはその代表的なブランドメーカーのモノが最高です。
そしてこのブランドによって、
ワインオープナーとしてのマルチ的使用のナイフが創作され、
その歴史的な工夫には、
詳細な使い勝手を自分なりにトレーニングが必要とされています。
つまり、「使い勝手」は自分で培うべきものです。
もっとも、ナイフは14歳から使い方を習得させるという国もあるほどです。
日本では、危険物ツールですから、ナイフそのものを使いこなせません。
鉛筆削り、リンゴの皮むき、木材加工、
魚の解体などへのナイフ使いが大事です。
ソムリエナイフのトレーニングは、
栓開けのナイフ使いからこのナイフ先端使いもマスターすべきです。
そして、スクリューナイフでコルクを抜くための回転が重要です。
ここで、私のような左利きには、
左利き専用ソムリエナイフの存在価値があります。
スクリュー形体からも明確なように
回転方向が左利きにとってはとても使いやすいのです。
このソムリエナイフブランドメーカーの刃づくりや切れ味は、
ペティナイフなステーキナイフ、
チーズナイフなどにおいても抜群の切れ味を持っています。
他の有名ブランドへのOEMにもなっています。
ブランドとともにあるソムリエナイフ形態は普遍性を確立しています。
だからこそ、マルチツールナイフは、
この歴史的な進化を取り入れてないことが惜しいのです。


目次を見る