『未来創世を象徴している地場産業産地でのデザイン』
6月 27th, 2015 Posted 12:00 AM
デザインには二つの役割があると私は思っています。
かつては外観性や装飾性であり、
産業経済のための付加価値を支援する実務という理解が一般化しました。
確かに、デザイン、その源流的な職能意味であったことは確かです。
しかし、外観づくりや装飾性の設計実務は、
二つの明快な役割がはっきりしてきました。
それは「問題解決」と「未来へのモノづくり」、
その明確な方向性とモノづくり思想を与えることでした。
これはメジャー=巻き尺に過ぎませんが、
メジャー筐体は切削加工によって緻密に製造されています。
この金属、アルミやステンレスの精細な切削加工は、
新潟県の燕三条の地場産業によって製作され商品化されています。
燕三条の地場産業は、和釘産業の産地でした。
その地場産業は、釘づくりを金属加工へと時代の要求を先取りするために
デザイン=未来への産業としてのモノづくりに挑戦をしてきました。
これは、付加価値産業ではなくて、明らかに全体価値としてのモノづくり、
その基本をデザインに求めてきたことを高く評価しています。
しかし、大きな問題が残っていることも書き記す必要があります。
それは、価格設定に限界を与えてしまっていることです。
ブランド設定のためのデザイン投資が海外メーカーのブランド戦略に
まだまだたどり着いていません。
私自身が地方産業・地場産業・伝統工芸産業・中小企業全体が
未だに、デザインには「付加価値」しか求めていない傾向があることです。
それはこの商品にも、問題解決への未来的正解へのアプローチが未然です。
ここまでの精彩な切削加工ができるのであれば、
メジャーそのものへの未来的知識、その先取りが必要です。
私は願わくば、その詳細をこの企業に伝えたいと願っています。
しかし、この精彩で精細な切削加工アイテムを
拡大していくためのデザイン主導は優秀賞なること十分です。
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Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務
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