kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘三人称、デザイン対象、車椅子、メガネ、刃物、モニター、TV、価値、好ましく望ましい、一人称、リチウムバッテリー、自分のデザイン、電動車椅子、永久展示品、MoMA、CARNA=生活の女神、車椅子、車椅子生活、’


『そろそろ電動車椅子デザインの時期=一人称デザイン』


   


     2月 20th, 2014  Posted 12:00 AM

私は車椅子生活を余儀なくされたので自分でそのモノをデザイン。
私の車椅子「CARNA=生活の女神」はMoMAの永久展示品になり、
海外のデザイン賞をいくつか獲得しました。
しかし、大阪に来てから自宅では電動車椅子を使ってきました。
まだモーターと電池で良いものが無いのですが、
いつも電動車椅子を探していました。
さすがに、米国ではこの車椅子開発や商品が増えてきましたが、
まだデザイン的には「やはり自分のデザイン」が必要です。
CARNAは1989年に実現しましたが、
このデザイン以上のモノは無いと確信しています。
それだけに自宅用と大学用はそれなりですがとても不満足でした。
最近、リチウムバッテリーの軽量20Kgで携帯用を見つけました。
私はこのデザインを今から使用しながら「自分の」モノづくりを
することが必要になってきたと認識しています。
CARNAをデザインしたときに、いつか電動車椅子デザインをと
考えてきたことは事実です。
つまり、「自分の」というのは「一人称」デザインです。
私はデザインの基本は「一人称」のデザインであるべきだという、
この意識がデザインの基本だと考えています。
しかも「自分の=一人称」デザインは最も易しいはずです。
なぜなら、「自分が最も好ましく望ましいモノ」だからです。
好ましく望ましい、というのは「価値」の意味です。
価値というのは一人称の欲望から考えればいいということです。
私のデザインの基本は、「一人称」の価値ゆえ、
車椅子・メガネ・刃物・モニター・TVなどがそのままデザイン対象。
それこそ人工心臓もその対象線上にあります。
電動車椅子への好ましさと望ましさ=価値=「一人称デザイン」。
これからこの車椅子を使用して、やがて「三人称」、
すなわち、みんな(我々)のためのデザインに繋げます。

「一人称・二人称がInclusiveの基本定義」
「造形の言語道断」
「Inclusive Designの近傍的定義はトポロジー解」


目次を見る