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「映画のApple製品がMedia Integrationだ」


   


     10月 28th, 2011  Posted 12:00 AM

私の大好きな映画の一つ。
007シリーズがあります。
第14作目「美しき獲物たち」(A View to Kill)。
これは1985年の作品、主題歌はデュラン・デュランです。
1984年、Macintosh128kの登場との共時性が明白です。
この時から、マイクロプロセッサー、
このハード要素をあくまでも基本に、
ジョブズ氏の発想と決定という仕掛けが
私たちに「意識革命」を日常化させてくれました。
「意識革命」とは本来は、
ドイツ発脱工業化社会のマニフェストでした。
1970年代末に「情報化社会」を示唆していたということです。
情報化=意識化、あるいは意識化=情報化は、
脱工業化社会、その具体的製品こそ、
パソコンでありトリガーでした。
そのトリガーシンボルはAppleIICだった、
私はそう評価しています。
さてこの007映画にもAppleIICが使われていました。
映画ストーリーも、シリコン採掘カルテル支配による
マイクロプロセッサーの独占と、
シリコンバレーの破壊活動を007が阻止する話でした。
AppleIICは「ウォールストリート」でも小道具でした。
このAppleIICには液晶パネルを見かけ、
私はこの液晶パネルユニット探しに渡米したものです。
たまらなく魅力的でした。
「ウォールストリート」は時代背景を
現代に連続させて最近リメイクというより連続物語になりました。
いづれにも、コンピュータが小道具になっていますが、
小道具としてよりも、特にApple製品の登場は、
いつも、最先端時代感覚の共時性から将来性を語り、
ファッション的な存在感が強烈です。
映画だけでなく、TVドラマでも必ず、
ストーリーのプロットに対するApple製品やMacには、
監督の演出センスを感じ取ることができます。
映画やTVドラマでMac以外が小道具になれば、
決してファッション性はまったく感じられません。
結局、小道具以上の演出意味性は、
Apple製品やMacintoshそのものにメディア性があるのです。
私は、こうした製品存在性こそ、
「Media Integration=メディアインテグレーション」であり、
「コンテンツ産業」である映画の実質的な価値観です。
すなわち、デザインが対象とするのは、
この「価値創出性」であり、これは商業主義を逸脱させる方法です。
ジョブズ氏は、こうした「意識革命家」だったと思います。
「映画」というメディアあるいはコンテンツに、
インテグレーションされる製品発明こそ、
デザイン職能の目標だと私は定義しておきます。

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『資本主義からの逃走』
「『メディア・インテグレーション』のあえてマルチ性も」


   


     8月 13th, 2010  Posted 12:30 AM

「統合化」
私が「マルチ」という言葉には抵抗があったということを昨日記しました。
しかし、インテグレーション=直訳では「統合化」です。
大枠的な意味では、様々、多種、多量の要素がある方式で相互的な関係性や
構造によって秩序を形成するということです。
そして、詳細な意味もあります。
それは要素間の対立や差異性まで検証しながら、
その秩序は本当に維持できるかどうかという機能性や作用性が統合だろうか、
という問いかけ的な深長な意味もあります。
特に、この詳細な意味性は政治に最も適用されてきました。
ドイツの法学者のR.スメント論やその非難論を展開したH.ケルゼンなども知識材料になるでしょう。
それは、「社会的秩序」の統合が具体性が確かめられるからです。
具体性の実例としては、ヨーロッパ統合が当てはまります。
しかしここでは、「秩序形成」、その作用性としての統合という意味に、
デザイン効用と効果を焦点化させたいからです。
マルチ化の解釈
かなり、私が主張したいことからズレ始めていますが、
メディアの統合、あるいは統合化されたメディアの多種多様性=マルチ化の解釈です。
「Hyper Card」
「マルチメディア」が時代象徴語だった時、
私が、これを最も納得していたのは、「Hyper Card」というソフトでの可能性でした。
文字・図・映像・写真・音・音楽・動画など、メディア要素が、
マルチタスク的な機能性と性能性に驚いたことでした。
たとえば、写真の一部に触れれば音がして動画となり、
その説明は文字というメディア要素の結合=リンク性でした。
したがって、メディア・リテラシーがそれこそ、
マクルーハン的な人間拡張論が現前化してきたと思いました。
この経験直後に、私はApple社でこのメディア要素を結合させて、
マルチタスク化できるハードウエアのデザインに携わることになりました。
すでに、その時には「マルチメディア機器」とは呼ばずに、
「メディアインテグレーション機器・コードネーム《ポパイ》」でした。
様々なメディアが統合化して、秩序として美しい機器が目標でした。
メディアインテグレーションのマルチ化をもう一度掘り起こして、
そのハードとソフトをデザイン対象にしたいと考えています。
「電子書籍」
おそらく、「電子書籍」って何であり、
マルチメディアとしての電子書籍から、
メディアインテグレーションの電子書籍を早く実現させたいからです。


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