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「人は『闇』に生きていく」


   


     8月 3rd, 2011  Posted 12:00 AM

『闇』に人は囚われています。
闇の実感は「音」ともに存在。
それは漢字の意味にも示唆され、
「生きる」意味に直結していると思います。
闇の世界、闇世界とは意味が異なります。
闇世界=「やくざ世界」を比喩していますから除外しておきます。
さて、人が対峙するのは、三つの闇の世界です。
社会現実の闇の世界、これは知る人知らない人がいるでしょう。
リアリティの闇の世界です。
知っていても、決して触れられない世界、世界観があります。
バーチャルの闇の世界。
これはイメージ世界であって、個人性や個人的な想像世界観です。
そして、本来の闇の世界というのが、真実としての闇です。
すなわち、私たちが「生きている現実から死まで」の闇です。
パウル・クレーが最も見事にこの世界哲学を視る方法を、
ことばとして、理論として書き残してくれています。
「カオス」から書かれている「造形思考」の記述があります。
イメージをいわばプリコラージュできるという記述です。
私が闇を最も意識し認識し、「音」世界で追い求める動機です。
さて、闇の世界に想像が届くかどうかを人は毎日対決しているのです。
私たちは「闇」から生まれ「闇」の世界に戻ります。
「生と死」は闇の世界観そのものでしょう。
だから、私たちが生きていくことが突然断ち切られるのは、
常に傍らには「闇」=カオスではなくて、
ブラックホールの淵に居るのでしょう。
きっと私たちは闇を最も怖れるからこそ、
「音」≒「音楽」で支えられているのだと私は思っています。
闇とはアナロジーでもメタファーでもなくて、
「生きていく」ことのレトリックだと考えています。

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